カリフォルニアワイン協会主催の「California Wines ALIVE Tasting 2024」が開催されました。今年もカリフォルニアからたくさんの生産者が来日されました。
今年のテーマ産地は「パソ・ロブレス」です。サンフランシスコとロサンゼルスのちょうど中間に位置する、サン・ルイス・オビスポの上に位置する注目の産地 パソ・ロブレス Paso Robles です。太平洋から強く冷たい風が入り込みますが、内陸へ行くにつれて温暖になります。内陸部では、シラー、ジンファンデル、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培が多く見られます。
先ずはパソ・ロブレスのブースへ。
パソ・ロブレスのパイオニアであり、パソ・ロブレスにおけるローヌ系品種栽培のパイオニアであるタブラス・クリーク Tablas Creek Vineyard です。シャトーヌフ・デュ・パプのトップ生産者として有名なシャトー・ド・ボーカステルのペラン・ファミリーとアメリカのインポーターであったハース・ファミリーによって1989年に設立されました。残念ながらロゼは日本入荷なしなのでこの機会に。
セントラル・コーストを普及させたワイナリーとして知られるジェイ・ロアー J. Lohr Vineyards です。早くからセントラル・コーストに注目したジュリー・ロアーは1970年代からアロヨ・セコで葡萄栽培を始め、1988年にパソ・ロブレスに広大な土地を購入しました。多くのアイテムを所有しますが、特にカベルネ・ソーヴィニヨン(セブン・オークス)が有名です。画像はシラーです。
こちらもパソ・ロブレスのパイオニアであるジャスティン Justin Vineyards です。1981年にジャスティン・ボールドウィンがパソ・ロブレスの西側に土地を購入し葡萄栽培を始めました。フラッグシップはアイソサリーズ Isosceles (カベルネ・ソーヴィニヨン主体)ですが、個人的にはジャスティフィケーション Justification (カベルネ・フランとメルロー主体)がとても好きです。
そして今パソ・ロブレスで最も注目される、2007年創業のダオ Daou Vineyards です。IT 業界で成功を収めたジョージ・ダオとダニエル・ダオはワイン業界に進出。ダオ兄弟が選んだのは、ナパ・ヴァレーではなく、パソ・ロブレスでした。パソ・ロブレスでカベルネ・ソーヴィニヨンを極めます。画像はダオのフラッグシップの Soul of a Lion です。2016年ヴィンテージにジェブ・ダナックが98点を付けました。
Mr. Jake Beckett Peachy Canyon Winery |
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そして今回私が楽しみにしていたワイナリーは・・・
やはりパソ・ロブレスのパイオニアであるピーチ―キャニオン Peachy Canyon Winery です。ピーチ―・キャニオン・ワイナリーは、1988年にダン&ナンシー・ベケット夫妻が立ち上げた家族経営ワイナリーで、パソ・ロブレス最初の10のワイナリーの1つです。模範的なジンファンデルの生産者として高い評価を得て、パソ・ロブレスにおけるジンファンデル・スペシャリストとして知られています。ベケット夫妻の2人の息子はクロニック・セラーズを立ち上げ、人気ブランドとして成功を収めましたが、2019年にブランドを売却し、ピーチ―・キャニオンを引き継ぎました。(ユニークな骸骨のラベルとインパクトのある味わいを持つクロニック・セラーズはご存じの方も多いと思います。)
このイベントに2代目オーナーのジェイク・ベケット氏が来日参加しました。さっそくご挨拶を。「私、ジンファンデルが好きです。あなたのジンファンデルが好きです。」「ありがとう。」「私のシャツにサイン頂戴できますか?」「シャツ?」「これです。ジャイアンツです。サインはカリフォルニアのワイナリー・オーナーとワインメーカーのサインです。」「おお(驚)。」「ここにお願いします。レイヴェンズウッドのジョエル・ピーターソン氏です。」「彼は友達だよ。」「ちなみにあなたのサインはパソ・ロブレスの最初のサインです。」「それは光栄だよ。」
小さな小さなスペースにサイン頂戴しました。「パソ・ロブレスに興味あります。」「是非来てくれよ。待ってるよ。」「このジャージ着て行きます。」「(苦笑)」残念ながらベケットさんは野球には興味がないようですが(苦笑)、Go! Peachy Canyon Go! Giants と叫びながら記念撮影でした(苦笑)。
パソ・ロブレス以外からも生産者が来日しています。そちらのブースへ向かいます。
サンタ・バーバラで魔法使いのように多種多様なワインを造り出しているシルバー・ワインズ Silver Wines のベンジャミン・シルバーさんがおりました。私の友人でも彼のワインを愛する方はとても多いです。彼は親日家でもあり、とてもジェントルな方です。
そしてルシアン・リヴァー・ヴァレーで素敵なピノ・ノワールを造り出しているフリーマン・ワイナリー Freeman Winery のアキコ・フリーマンさんが今年も来日されました。ここは凄い人気でお忙しそうなので、今回はツーショット写真なしです(苦笑)。
そしてとある輸入元ブースの前へ行くと・・・とある女性が私に声をかけてくださいました・・・
ビビアナ・ゴンザレス・レーヴさんです。
ビビアナさんは、ナパのトップ・ワイナリーであるパルメイヤーのソノマ・コースト・プロジェクトのウェイフェアラーの立ち上げに参加。その後パルメイヤーでもワインメーカーを務めました。自らはカトレア Cattleya Wines を立ち上げました。ビビアナさんのご主人はピゾーニ・ワイナリーのオーナーの次男でワインメーカーを務めるジェフ・ピゾーニさんです。夫婦2人でシェアード・ノーツというワインを造り出しています。ちなみにカトレアのセカンドブランドのアルマ・デ・カトレア Alma de Cattleya のソーヴィニヨン・ブランは2022年ワイン・スペクテーター誌年間トップ100ワインで28位にランクインしました。
「ハ~イ!」と声をかけてくださったビビアナさん。「ビビアナさん、お久しぶりです。ロング・タイム・ノー・シー。アイ・ミス・ユー。」「元気でしたか?」「はい。元気です。トップ100ワインおめでとうございます。」「ありがとう。」ということで、めっちゃ熱いハグをしてしまいました(苦笑)。
「とにかく私のワインを飲んでよ。」と、ビビアナさんはアルマ・デ・カトレア、カトレア、シェアード・ノーツ、ピゾーニをがんがん私のグラスに注ぎます。「全部知ってますから。ゆっくりお願いします。」と言ったけど、がんがん注がれめっちゃ飲まされました(苦笑)。「ジェフさんによろしくお伝えください。」「了解。」とふたたびめっちゃ熱いハグをしてしまいました(苦笑)。
気になるワインがたくさんあります。好きなワインがたくさんあります。ご紹介は後ほど。約30の輸入元が参加。アイテムは700以上とか。いくら時間があっても廻り切れません。飲み切れません(苦笑)。
#California Wines
#ALIVE Tasting 2024
【 California Wines ALIVE Tasting 2023 】(2023年2月28日)