ジャレッド・ブラント氏来日!(ドンキー&ゴート)

昔ながらの伝統的技法でナチュラルワインを造り出している「ドンキー&ゴート」のオーナー兼ワインメーカーのジャレット・ブラント氏が初来日しました。輸入元主催のセミナーに参加してきました。

Donkey & Goat Winery ドンキー&ゴート」は、トレーシー&ジャレット・ブランド夫婦が経営するワイナリーです。元々はサンフランシスコのIT企業で働いていた2人ですが、新たな挑戦として全く違う分野に身を投じることを選びました。ワイン造りの基礎を身につけるためにフランス・ローヌのエリック・テクスィエの元で醸造を学びました。昔ながらの伝統的な技法(ナチュラルワイン・メーキング)を活用し、その地域で栽培された葡萄をいかに最大限に活かすかを学びました。2001年ドンキー&ゴート設立。

ピジャージュ(葡萄の足踏み)、天然酵母での発酵、酸化防止剤の最低限の使用または無使用、無濾過と無清澄などの伝統的な醸造方法と、添加物は一切使用しない方針を貫いています。そうすることで本来の葡萄の色、香り、弾力性、甘さや苦みなどを引き出します。畑は所有せずに、オーガニック栽培の農家と契約して葡萄を仕入れています。モントレー、アンダーソン・ヴァレー、シエラ・フットヒルズなどから。シャルドネやピノ・ノワールなどのメジャー品種だけではなく、ローヌ系品種なども使用します。醸造所はベイ・エリアのバークレーの郊外にあります。年間の総生産量は約3,000ケース。伝統的な醸造方法を継承し、自分達が飲んで本当に楽しめるワインを造っていくのがドンキー&ゴートのモットーです。

フランス修行中にオーガニック・ファーミングの一環としてロバを放牧して葡萄畑の雑草駆除を行っているのをよく見かけたそうです。長時間の労働で疲れたロバに対してヤギを寄り添わせて疲れを癒す習慣があることを知りました。夫婦で行うワイン造りを象徴するシンボルとしてロバ(ドンキー)ヤギ(ゴート)をワイナリー名に使いました。

ドンキー&ゴート1

テイスティングはこちらです・・・(価格は輸入元税抜価格です・・・)

Lily’s Pet Nat Chardonnay Sparkling Wine Anderson Valley 2017
★リリーズ ペットナット シャルドネ スパークリングワイン アンダーソン・ヴァレー 2017 ¥5,800
Stone Crusher Roussanne El Dorado 2016
★ストーンクラッシャー ルーサンヌ エル・ドラド 2016 ¥5,200
Ramato Pinot Gris Anderson Valley 2016
★ラマート ピノ・グリ アンダーソン・ヴァレー 2016 ¥4,600
Five Thirteen El Dorado 2013
★ファイブ サーティーン エル・ドラド 2013 ¥5,500
The Prospector Mourvedre El Dorado 2015
★ザ・プロスペクター ムールヴェードル エル・ドラド 2015 ¥5,000
The Recluse Syrah Broken Leg Vineyard Anderson Valley 2011
★ザ・レクリューズ シラー ブロークン・レッグ・ヴィンヤード 2011 ¥5,800

リリーズ・ペットナットは愛娘の名前を付けたペティヤン・ナチュレルです。98%シャルドネ、2%ルーサンヌ。アンダーソン・ヴァレーの非常に涼しい地域の葡萄を使用しました。この年は一部貴腐化したシャルドネを使用したため、例年より若干糖度が高めとなりましたが、かすかな甘味を残した爽やかな微発泡が魅力的です。酸化防止剤未使用。発酵が完了していないままボトリングし、数ヶ月後に軽く澱を沈殿させてデゴルジュマンを行いました。生産量366ケース。ストーン・クラッシャーはいわゆるオレンジワインと言われるワインです。白ワイン造りでは通常果皮と果汁を早い段階で分けますが、逆に長く漬けておくことで果汁がオレンジ色に染まります。100%ルーサンヌ。クローンはローヌ系品種栽培のパイオニアであるタブラス・クリークから。80%を徐梗。初期はスキンコンタクトを行いませんでしたが、することでうまく発酵するようになったとのことです。ニュートラルのフレンチオークで10ヶ月熟成。ハーブティーのアロマ。重くはありませんが、厚みのあるしたたかな?旨味を持つワインです。ラマート・ピノ・グリは妻トレーシーが造り出したワインです。アンダーソン・ヴァレーのバイオダイナミックの畑から。100%ピノ・グリ。フリーラン・ジュースのみを使用。5日間の醸し(ラマート)により複雑味を引き出しました。1年使用のフレンチオークで8ヶ月熟成。樽はあのヘレン・ターリーから購入しているとのことです。明るいオレンジ色。ジンジャー、スパイス、ドライフラワーのアロマ。ジューシーな果実味ですが、非常に引き締まった旨味を持ちます。生産量287ケース。白ワインはどれもユニークで個性的な味わいを持ちます。そしてけっこう濁っています(笑)。ファイブ・サーティーンは、伝統的な13品種を用いたシャトーヌフ・デュ・パプにあやかり、5品種をブレンドしたワインです。45%グルナッシュ、20%シラー、19%ムールヴェードル、10%コーノワズ、6%サンソー。全房発酵。色合いのにごりは少なめ。華やかなベリー、ハーブのアロマ。華やかな赤黒系の果実味で、タンニンもソフトで心地良い。エレガントさが魅力のワインです。389ケース。ザ・プロスペクターは、かつてゴールドラッシュの時代に鉱脈を求めてこの地で生きた名もなき人々に捧げられたワインです(プロスペクターは探究者の意味)。98%ムールヴェードルで、残りはグルナッシュとシラー。クローンはやはりタブラス・クリークから。35%全房発酵。ニュートラルのフレンチオークで9ヶ月熟成。カシスと共に、マッシュルームやスパイスのアロマが加わります。ドライプルーンのような凝縮した果実味。土っぽさも感じます。単体のムールヴェードルがこんなに美味しいとは驚きです。生産量141ケース。ザ・レクリューズは、アンダーソン・ヴァレーの最も涼しい地域の単一畑から。ブラント夫妻はこの畑を”世捨て人(レクリューズ)”と呼び敬愛しているそうです。100%シラー。65%全房発酵。1~3年使用のフレンチオークで16ヶ月熟成。カシス、ブルーベリーのアロマ。そしてスパイスやハーブも。濃縮した赤黒系の果実味が口中に広がります。タンニンも十分です。その後アーシーな風味やスパイシーな風味が口中に残ります。シラーらしいシラー。しかし重くはなく華やかさも持ち合わせます。シラーの特徴を最大限に引き出したグレートなシラーです。生産量146ケース。赤ワインは白ほど濁った印象はありません。どれも綺麗な果実味で、しっかり濃縮した旨味がありますが重くなくエレガントな感じさえ受けます。

ドンキー&ゴート2

今日はまたまた時間がなく、テイスティングは6アイテム全てできましたが、残念ですがセミナーは途中退出でした(涙)。セミナー開始前にちょこっとジャレッドさんにご挨拶しました。「このシャツにサインお願いします。」「オー!ジャイアンツ!」「もしかしてアスレチックスのファンですか?」「ノー!ジャイアンツだよ!」「ではここにサインをお願いします。ご近所のクリスさんのサインもありますよ。」「(笑)」「これを見てください。ちょっと昔のラベルです。」「いいね!(感激)」ジャレッドさんはちょっとシャイな感じの方でした(笑)。でも実直な方だと思います。ジャレッドさんが造り出すワインは彼の性格そのものを表していると思います。(上記は2004年のラベルです・・・)

 ジャレッドさんと・・・  CIMG2264
 サインは中央上部に・・・
Giants #1
 CIMG2269

ドンキー&ゴート」のご案内はまた後ほど。。。

 

 

 

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