注目のワインメーカーが来日しました。カリフォルニアの大物中の大物醸造家で、「レイヴェンズウッド」の創業者ジョエル・ピーターソンの息子モーガン・ピーターソンが来日しました。初来日です。本日輸入元主催のセミナーに参加してきました。

偉大なるジンファンデルの造り手である、レイヴェンズウッド Ravenswood 、リッジ Ridge 、ローゼンブルム Rosenblum の３つの生産者は、その頭文字から「ジンファンデル３大Ｒ」と呼ばれます。「ベッドロック」は、カリフォルニアの大物中の大物醸造家、レイヴェンズウッドの創業者ジョエル・ピーターソンの息子モーガン・トウェイン・ピーターソンが造るワインです。

父親ジョエル・ピーターソンが初めてワインを口にしたのは１０歳の時で１９世紀のラトゥールでしたが、モーガン・ピーターソンは５歳でブラインド・テイスティングでメルローとジンファンデルをききわけ、さらにドメーヌ・デュジャックの全房発酵に学びサンジャコモの葡萄でピノ・ノワールを造り上げました。そして実際に彼の造ったワインはベイエリアのレストランにオンリストされました。大人になってもその多才ぶりは健在で、大学卒業後はワイン流通業界に身を置き、アメリカでは３０人未満のマスター・オブ・ワインの取得に挑戦しました。そして２００７年にベッドロックを設立。アメリカ２大メジャー誌のワイン・アドヴォケイト、ワイン・スペクテータをはじめ、ワイン＆スピリッツ、インターナショナル・ワインセラー、デキャンタ、サンフランシスコ・クロニクル、ニューヨーク・タイムズ、ロサンゼルス・タイムズなど数々のジャーナリズムがベッドロックを高く評価し、モーガン個人にフォーカスした特集を汲むところもあるほど瞬く間に注目を浴びる存在となりました。

「ジョエル・ピーターソンの息子により造られた革新的なワイン」「高品質ワインを手掛ける父親をすでに凌駕してると思われる」「もしも手に入れるチャンスがあなたに訪れたらそれを決して見逃さぬように」（以上ロバート・パーカー）

昨年２０１５年１月２二日付サンフランシスコ・クロニクル紙で”ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー”が発表され、「ベッドロック」のモーガン・ピーターソンと、「ターリー・ワイン・セラーズ」の新ワインメーカー、ティーガン・パサラクアの２人が選出されました。今最も注目される「ベッドロック」です。

テイスティングはこちらです・・・（価格は輸入元税抜定価です・・・）

　Under the Wire Sparkling Chardonnay Brosseau Vineyard Chalone
★アンダー・ザ・ワイヤー　スパークリング　シャルドネ　ブロッソー・ヴィンヤード２０１２　参考品　
　Bedrock Old Vine Zinfandel California
★ベッドロック　オールド・ヴァイン　ジンファンデル　２０１４　￥４，８００　ＷＡ９０
　Bedrock Evangelho Vineyard Heritage Red Wine Contra Costa County
★ベッドロック　エヴァンジェーロ　ヘリテージ　レッド　２０１４　￥７，３００　ＷＡ９０
　Bedrock The Bedrock Vineyard Heritage Red Wine Sonoma Valley
★ベッドロック　ザ・ベッドロック　ヘリテージ　レッド　２０１４　￥８，５００　ＷＡ９３－９５
　Bedrock Monte Rosso Vineyard Zinfandel Sonoma Valley
★ベッドロック　モンテ・ロッソ　ジンファンデル　２０１４　￥９，３００　ＷＡ９４
　Bedrock Lorenzo’s Heritage Red Wine Dry Creek Valley
★ベッドロック　ロレンゾズ　ヘリテージ　レッド　２０１３　￥７，３００

２００７年からベッドロックを造り始めたモーガン・ピーターソンは数年後ニューヨーク在住時代の友人クリス・コトレルをパートナーとして迎え入れました。お２人からワイン醸造とベッドロックに使う主たる畑の説明がありました（２人はワイン醸造より畑にいる時間を大切にしているようです）。ベッドロックは、樹齢の高い葡萄にフォーカスして、畑の個性を表現したワインを少量生産しています。また、カリフォルニアの古樹を守り伝える活動もしています。

アンダー・ザ・ワイヤーはベッドロックの新ブランドです。２０１１年からスタート。１つの畑、１つの品種、１つの年号にフォーカスしたワインを造り出します。テイスティングしたワインはシャンパーニュ方式のシャルドネです。２４ヶ月の瓶熟成。ほのかなイーストとフルーツの香りがあり、生き生きとした酸を持つ味わいです。この他にジンファンデルからロゼ、ピノ・ノワールからロゼ、などを生産しています。アンダー・ザ・ワイヤーは”ちょうど間に合って”のような意味。ギリギリまで収穫を待つという意味が込められています。ベッドロックの主力商品であるオールド・ヴァイン・ジンファンデルは約８０％がジンファンデルで、残りはカリニャン、ムールヴェードル、グルナッシュ、プティ・シラー他。自社畑ベッドロック・ヴィンヤードをはじめ、ソノマの歴史ある畑の葡萄を使用しています。平均樹齢は８１年。やや赤い色調で、スパイシーですがまろやかな果実味です。エヴァンジェーロ・ヘリテージはサンフランシスコの東のコントラ・コスタから。強い風が吹き込み、雨の少ない地域のため、ワインに酸がよく乗ります。約６０％がジンファンデル。樽香を出したくないため大きな樽で熟成。シームレスで、まるでピノ・ノワールのような繊細でエレガントな味わいです。自社畑ベッドロック・ヴィンヤードからのベッドロック・ヘリテージはベッドロックのフラッグシップワインです。最初の入植は１８６０年代という、１５０年以上も葡萄栽培が続けられている歴史的な畑です。５５％ジンファンデル、３０％カリニャン、その他１５％は２２品種がブレンドされています（混植、混醸）。ハーブ、スパイスなどいろいろな風味がダークフルーツの果実味に溶け込んでいます。旨いです。ベッドロック最高峰のジンファンデルのモンテ・ロッソ・ジンファンデルです。ナパとソノマにまたがるマヤカマス山のソノマ側山頂近くに位置するモンテ・ロッソ・ヴィンヤードから。その名の通り赤土（鉄分を多く含む）の畑で、カベルネ・ソーヴィニヨンとジンファンデルを中心に、メルロー、シラー、サンジョヴェーゼ、プティ・シラー、プティ・ヴェルド、マルベックなどが植えられています。リッジ、レイヴェンズウッド、ローゼンブルム、カーライルなどの限られた生産者の最高峰ワインとなっています。９５％ジンファンデル、５％アリカンテ・ブーシュで、カベルネ・ソーヴィニヨンと間違えるほどの凝縮感と複雑味があります。凄いです。ロレンゾズ・ヘリテージは１９８４年からレイヴェンズウッドが使うドライ・クリーク・ヴァレーのテルデスキ・ヴィンヤードから。１９００～１９４０年代に植樹された畑で、ロレンゾは現所有者のお爺さんの名前です。約６０％がジンファンデルで、古樹の葡萄の風味がしっかり現れ、そしてストラクチャーもあります。美味いです。

セミナーが始まる前に、試飲会会場でモーガンさんとクリスさんにご挨拶。実は裏情報ではモーガンさんはジャイアンツのファンではないと聞いていました（涙）。でもお父さん（ジョエル・ピーターソン）のサインを見せればなんとかなるかなと思い、サインをおねだりしました。「このシャツにサインください。お父さんはジャイアンツのファンですよね。モーガンさんもジャイアンツのファンですよね。」とりあえず苦笑のお顔でサイン書いてくださいました。「まあジャイアンツも応援してるよ。」モーガンさん Go! Giants と書いてくださいました（喜）。パートナーのクリスさんはニューヨークのワインショップで働いていたのでヤンキースのファン。でもでも大笑いでサイン書いてくださいました。モーガンさんは好青年でした。そしてとてもクレバーな印象を受けました。

モーガンさん（左）、クリスさん（右）と一緒に・・・

セミナー終了後モーガンさんにお別れの挨拶。私最後に質問したんです。聞き出しましたよ！モーガンさんが応援している球団を（笑）！そしてモーガンさんのサインは記念すべき１００人目のサインとなりました（喜）！

中央にジョエルさん、その左にモーガンさん、下にクリスさんです・・・

【ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに輝いた、注目のワインメーカーが来日しました！】（２月４日配信）