番外編!2015年ボジョレー情報! その2

いつもお世話になります。例によって入荷の限られたワインですので、またまた早い者勝ち販売になってしまい申し訳ありません(2015年9月29日配信)。

2015年ボジョレー情報 その2 です。。。

今年はフランスも記録的な猛暑でした。。。その後はいかに。。。

今年のボジョレー・ヌーボーはこちらです・・・

 Fredric Cossard & Kevin Descombes Beaujolais Villages Primeur
★フレデリック・コサール&ケヴィン・デコンブ ボジョレー・ヴィラージュ プリムール 2015年 ¥3,564(予定)

フレデリックの新たなる挑戦!2度目のリリースです!

ラパンをニコラに託したフレデリック・コサール(シャソルネイ)が、ボジョレーの注目の若手生産者ケヴィン・デコンブとタッグを組み、ボジョレー・ヴィラージュ・プリムールを仕込みました。

「今年の収穫は今のところ9月4日を予定している。7月の猛暑の影響で、フランス全土が悲鳴を上げ始めている。ブルゴーニュもかつてない暑さだが、ボジョレーはさらに暑い印象だ。今年の葡萄は、今のところ房が小さいうえに果皮が厚く果汁が少ない。日照り対策として、垣根の間にわざと雑草を残し、地中の水分の蒸発を防ごうと試みたが、焼け石に水。その雑草まで干上がってしまった。当初の予定では、1人の生産者からの葡萄だけで間に合うと計算していたが、このまま猛暑が続くと収量が減り葡萄が足らなくなる恐れがあるため、急遽ケヴィンの友人でもあるモルゴンの丘の標高の高い場所に畑を持つビオの生産者に葡萄の供給をお願いすることにし、なんとか確約をもらうことができた。これにより、収量はもちろん品質の面でも、高いレベルのワインの仕上がりが期待できそうだ。ただ、経験上猛暑の年は注意しなければならないことがあり、それは猛暑の時の葡萄は発酵が往々にして進まないことだ。見た目が綺麗で完璧な葡萄でも、自然酵母が少ないためか、発酵が途中でブロックしてしまうことがよくある。今年は予めそのあたりも念頭に入れて醸造には細心の注意を払うつもりだ。(フレデリック・コサール2015年8月)」

「ヌーボーの収穫は、前年より9日早い9月4日にスタートした!今年は、どこもかしこも酸の少ない潜在アルコール度数が14%を超える葡萄を収穫している中、我々は標高500mの場所に畑を持つビオの生産者から葡萄を買うことができたおかげで、潜在アルコール度数が12,5%のフェノールが十分熟した完璧な葡萄を取り入れることに成功した。ちまたでは、2015年は当たり年だった2009年や2003年の再来とも言われているが、我々のヌーボーを飲んだらきっとあまりのギャップに度肝を抜くだろう。それだけ香り高くエレガントなワインが期待できる。現在仕込みはまだマセラシオンの途中だが、すでに薔薇や柑橘系の官能的な香りがタンク内に漂っている。発酵も順調で、このままいけば果実味溢れるエレガントなワインに仕上がること間違いなしだ。余談だが、先週ケヴィンと一緒に我々の2014年ヌーボーを久しぶりに試飲した。驚いたのは、去年よりも味わいがエレガントで、薔薇や柑橘系の香りが全開で、一瞬ブラインドで飲むとタベルのラングロールと勘違いしてしまいそうなくらい官能的なワインに変化していた。これでお分かりのように、ヌーボーは期間限定のお祭りではあるが、しっかりと造ったワインは通常のワインと同じく毎年味わいが進化し、美味しくなっていくということだ。さらに今年のワインは2014年を上回る美味しさを秘めていると断言できる。解禁のタイミングで飲みつつ、その後のとっておきワインとして熟成を楽しんでほしい。(フレデリック・コサール 2015年9月)」

【番外編!2015年ボジョレー情報! その1】(8月7日配信)

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 Le Pont du Diable Beaujolais Villages Nouveau Vinifie par Junko
★ル・ポント・ドゥ・ディアーブル ボジョレー・ヴィラージュ ヌーボー 2015 ¥3,132(予定)

7回目になります!毎年順子ちゃんのヌーボーはホントに好評です!

ワイン学校の同級生の新井順子女史。今や日本のワイン業界で彼女の名前を知らない人はいないほど。さらに日本人よりフランス人のほうが彼女のことを良く知っている(凄)。2009年に初めて1人でヌーボーに挑戦しました。

「今年の収穫は9月6日に行われました。今年はとても暑い夏だったので、ボジョレーの収穫は8月下旬から始まりました。まわりはとっくのとうに終わっており、残っている葡萄はこのル・ポント・ドゥ・ディアーブルだけです。今年の収穫者も去年と同じ2,000km以上離れたポーランドからやって来ました。彼らはとてもよく働きます。今年の収穫は11名のポーランド人、6名のフランス人、2人のベルギー人、そして日本人は1人です。いつもは日本から助っ人がやって来ますが、彼らは9月中旬なので、ボジョレーの収穫には間に合いませんでした。今年こんなに収穫が早まるとは誰もが予想しておりませんでした。ボジョレーだけでなく、ブルゴーニュ全体が8月から始まったのです。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、シャブリで収穫直前に大きな雹が降り、全滅したドメーヌもあるとか・・・本当に辛いです。農業は本当に判りません。ボジョレーは4ヶ月雨が降らず、メリットはボルドー液散布が1回だけだったこと。しかし雨が降らなかったので、実がこじんまりとして収量が減りました。しかし葡萄の質はとても良く、あっという間に熟れてしまいました。今年はほとんどのボジョレーはアルコール度数が例年より高いと思います。さて私の畑の収穫が全て終わり、いつもなら木の開放桶にどんどん葡萄を仕込みます。しかし今年は先に収穫を始めたまわりの生産者からはボラティル(揮発酸)が上がりやすいのと、MLFが始まらないという苦労をしているのを聞いたので、方法を若干変えました。いつも使用する木の開放桶ではなく、コンクリートのタンクでの仕込みです。そこで温度コントロールをばっちりして、めいっぱい発酵期間を延ばす予定です。ですのでいつもより丁寧に丁寧にミルフィーユ状にガスを入れました。きっちりと蓋を閉め、この地点からどんどん発酵は開始されます。私のヌーボーは他の生産者より重たいタイプで普通のボジョレー・ヴィラージュに負けないスタイルです。しかし今年はいかにもヌーボー!!というような香りを前面に出し、そのなかでも厚みと風格を持ったスタイルを狙っております発酵する容器が違うと用途が違うので、その味わいの違いが当然出ますが、しかし私風の味わいは無くしません。カルボニック期間をミニマム3週間、可能なら4週間に挑戦したいです。普通ヌーボーは行いません。でも今年は収穫日が早くなった分可能なのです。だから私が一番楽しみです。6年間方法を変えずに仕込んでまいりましたが、こういう年だから新しい試みができます。是非他の生産者と比べてみてくださいね。(新井順子2015年9月」

「9月21日に第1次発酵が終わったのを確認し、デキュベという作業をしました。今年大きなコンクリートタンクでゆっくりカルボニック方法で発酵させ、葡萄をプレス機械に移し圧搾します。今年はアルコール度数が高く酸の少なめの味わいになったので、酢酸発酵の危険を回避するため、それと味わいを柔らかくするためです。プレスの前に自然のフリーランジュースを地下のタンクに移しました。いつもはリンゴ酸だらけですが、今年の味わいは本当にエレガントです。そのデキュベ作業は葡萄が発酵中なのでとても大変な作業です。ガスの中で大きなシャベルで葡萄をかき出しますので、力は要るし苦しい作業です。今年はディオニー(輸入元)の営業の佐藤君がワイン造りの研修にやって来ました。階段もないコンクリートタンクで、葡萄をかき出し深呼吸、かき出し深呼吸の繰り返し。休む時はシャベルを立ててその上に片足を乗せてタンクから顔を出して、外気をやっと吸えるという、大変な状況下で行います。佐藤君も初めてなので最初は要領を掴むのが大変でしたが、時間と共に慣れてきてすっかり醸造スタッフとして一人前になっていきました。それが終わるとプレス機のスイッチを入れることができます。プレス機は約2時間、ゆっくりと葡萄を絞っていくのです。その絞ったワインと、この地下の最初のフリーランをどれくらいの配合でブレンドするかが問われる年となったのです。醸しがちょっとだけ長い分、MLFは早めに終わると予測されます。今タンクの中で静かにMLFを行っておりますが、全ては時間が経ってみないと判りません。またMLFが終わった段階でレポートさせていただきます。(新井順子 2015年9月)」

フェイスブックでは収穫の様子が投稿されていました。

https://www.facebook.com/ディオニー株式会社-897165213664316/timeline/

【番外編!2015年ボジョレー情報! その1】(8月7日配信)

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そして順子ちゃんからは今年もこちらが・・・

 Domaine des Murettes Coteaux Bourguignons Blanc Nouveau Vinifie par Junko
★ドメーヌ・デ・ムレット コトー・ブルギニョン ブラン ヌーボー 2015 ¥3,078

昨年初めて手掛けたシャルドネのヌーボーです!

カンシー・オン・ボジョレー村のドメーヌ・デ・ムレット。ここの通常キュヴェのコスパの良さは評判ですが、ここのヴィエイユ・ヴィーニュの畑の葡萄からヌーボーを作りました。

ところが、到着して、ボトルを取り出すと・・・ なんとオレンジ色でした・・・

今年は白いヌーボーになると思います(笑)・・・

「私が借りている畑のボジョレーは Quincie en Beaujolais という小さな村にあります。そこはクリュ・ブルイィが存在しておりますが、ジョヴェールさん(ディアーブルの畑の所有者)だけがビオを実践しておりました。そのジョヴェール氏の影響を受け、ジャン・ルイ・トリシャー氏が2009年から自分の畑を無農薬に変えました。その彼の畑を借りて、ボジョレー・ブラン・ヌーボーをありがたいことに2014年から私が醸造できることになりました。その2年目のご介です。

ジャン・ルイは1963年10月26日生まれ。お爺様の代までは他の農業をしながら葡萄を栽培して協同組合に販売していました。お爺様の代で畑は5haになり、それをお父様が引き継ぎ葡萄栽培と醸造を始め、そのワイン造りを小さい頃から見て育ちました。そしてその中の2,5haを受け継ぎ、1986年彼が26歳の時からワイン造りを始めました。彼は長男ではないからです。それがドメーヌ・デ・ムレットです。最初は普通の農法で化学肥料を使用していましたが、もっと美味しいワインを造りたくなってジョヴェールさんに相談。そして2009年から無農薬に切り替えました。今では自分で畑を買い足して、合計5,5haの持ち畑。その中にボジョレーでは少ない1,3haのシャルドネと4,2hahaのガメイが存在します。その中を少しづつ無農薬に切り替えております。シャルドネは100%ビオです。

9月15日にボジョレーに入りました。ディオニーさんのスタッフ(佐藤君)は同日日本からフランスに到着、すぐにボジョレー行の列車に乗り、20:50にボジョレー到着。私が駅に迎えに行き、ジャン・ルイの家で1泊泊まりました。翌日朝の7時半から収穫開始。天気予報で雨だと聞いておりましたが、やはり当たりました。まわりのボジョレーはみな収穫が終わっています。今年はご存じ夏が暑くて、ボジョレーの収穫は8月25日から始まり、早いところはもう8月で終わっていたのです。私の借りている畑は、去年と違うスタイルの白ヌーボーにするため、どうしても収穫を必要以上に待たなくてはなりません。この9月16日はギリギリの日程でした。それまで降らなかった雨が9月中旬から降り始め、葡萄が日に日に腐ってくる可能性が高くなったのです。しかし危険を覚悟でこの日程を決めました。午前中の雨が酷くなれば収穫を中止にしようと思いましたが、おかげで小雨になり、午前中はなんとか終了。お昼ごはんを食べ終えて、午後の収穫になったらおかげさまで晴れてきたのです(ホッ!)。が、風も強くて、本当に天気の変わり方が半端でありませんでした。秋になり外気は涼しいのですが、吹いてくる風が湿度もあり生暖かいのです。今年はいろんなところから情報が入ってきていると思いますが、夏は雨が降らなくて暑かったので質が良くなりましたが、ガメイの収量が本当に少なかったのです。ところがシャルドネは質も良く、そして収量も多かったのです。ロワールも赤は収量が少なく、白は多かったです。本当に農業は毎年状況が違います。

私は2000年から15年実際にいろいろな所で収穫を経験していますが、このボジョレー・ブラン、葡萄が健全なまま収量がたくさん取れたのは生まれて初めてです。たぶんこんなに良い収穫は最初で最後かもしれませんそれだけいろんな条件が整ったのです。シャルドネは熟せば当然黄緑から黄色になり黄金になります。でも早い生産者はリスクを取りたくないので黄緑の時に収穫する人もいます。そうなるとシャブリのような味わいになります。そして普通は黄色になるまで待ちます。ところがそれを超えると黄金になります。でもその頃は下の葡萄が腐り始めるので、みな待ちたくても待てません。今年はその色まで待っても、不思議と早く熟れた葡萄の腐敗が始まるのが遅かったのです。結果待ったもの勝ちです。でもこんな年は10年に1度くらいラッキーなことです。今年がその年でした。収穫が終わり、プレスに入れ絞った収量を見たら38hl/ha。ブルゴーニュでは極々当たり前の収量ですが、無農薬ではなかなかありません。少なくても私は生まれて初めての収量です。糖度を測ったらなんと13度もありました。普通ヌーボーはここまで乗せません。後の発酵が第3木曜日に間に合わないからです。でも私は去年と違うスタイルに挑戦したいので、熟れた葡萄が必要でした。さて私のロワールの畑の収穫が終わったら、次週早々ボジョレー入りです。(新井順子 2015年9月)」

去年と違うスタイル?どんな味わいに仕上がるのか楽しみです。

【番外編!2014年ボジョレー情報! その4(新井順子女史の城ヌーボーについて)】(2014年11月18日配信)

【番外編!号外!新井順子女史が白のヌーボーを造ります!】(2014年8月28日配信) 

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金額は税込価格(含消費税8%)です。クール代は送料とは別途ご請求になります。

前回のメルマガでお知らせしたように、あのラパンが生産終了となりました(大涙)・・・

2004年にフレデリック・コサール(シャソルネイ)の指揮により誕生したボジョレー・ヴィラージュ・プリムールの「ラパン」。昨年はフレデリックと一緒にラパンを造り続けていたニコラ・テスタールの単独プロジェクトとしてリリースされましたが・・・

昨年末ニコラ・テスタールが急な病で倒れました。現在も静養中で、ワイン造りの現場に復帰することは難しく、ドメーヌを売却することになりました。よって2015年のプリムール「ラパン」の生産はありません。昨年2014年がニコラの最初で最後の単独「ラパン」となりました。(その他2014年の彼のワインもニコラが現場を離れたため、そのほとんどが廃棄となったようです。)

 Nicolas Testard Beaujolais Villages Primeur “Les Lapin”
★ニコラ・テスタール ボジョレー・ヴィラージュ・プリムール ”ラパン” 
2015 生産なしです(大涙)
 Nicolas Testard Beaujolais Villages Primeur “Les Lapin”
★ニコラ・テスタール ボジョレー・ヴィラージュ・プリムール ”ラパン” 2014 ¥3,456 残少

フィリップ・パカレの後継者としてプリューレ・ロックで醸造指揮を執った若きヴィニュロンのニコラ・テスタール(1年目はフィリップ・パカレとワインを造り上げました・・・)。プリューレ・ロックの当主であり、ロマネ・コンティのオーナーでもあるアンリ・フレデリック・ロックからも多くのことを学びました。

2004年にフレデリック・コサールの指揮により誕生したボジョレー・ヴィラージュ・プリムールのラパンは、ニコラがプリューレ・ロックを辞めてからは実質上ニコラ・テスタールが造り上げたワインでした。残念です(大涙)。。。

最後のご案内になると思います。最初で最後となったニコラの2014年のラパンは私のプライベートストックですが、少しお分けできます(涙)。

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 Nicolas Testard Beaujolais Villages
★ニコラ・テスタール ボジョレー・ヴィラージュ 2013 ¥2,592 残少

ボジョレー・ヴィラージュは、サンテチェンヌ・ラ・ヴァレンヌ(コミューン)の樹齢30年から70年の葡萄を使用。マセラシオン・セミ・カルボニック。清澄、濾過なし。少しのSO2添加。生葡萄のような非常に濃縮した果実味ですが、上品さを持ち合せます。

ALC12% 輸入元定価¥2,916

【番外編!2015年ボジョレー情報! その1】(8月7日配信)

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 Lapin au Feminin “Clemence” Blanc VdF
★ラパン・オ・フェミニン ”クレマンス” ブラン 2013 500ミリ ¥3,780 残少
 Lapin au Feminin “Le Lapinot” Bourgogne
★ラパン・オ・フェミニン ”ル・ラピノ” ブルゴーニュ 2013 ¥4,752 残少

ラパン・オ・フェミニン(フェミニンなウサギ)は、ニコラが買い葡萄で手掛けるネゴシアン・ラインです。クレマンスは3度目のリリースとなった、白でも赤でもないオレンジワインです。ル・ラピノはニコラ念願の、初のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。

アンリ・フレデリック・ロック、フィリップ・パカレ、そしてフレデリック・コサールと、まさにブルゴーニュを代表する巨人達に師事したニコラ・テスタール。独立して10年、卓越した経験と実践を元に、誰の真似でもない自分のスタイルを確立するに至りました。残念です(大涙)。。。

【本年も何卒よろしくお願い致します (そして新年第1弾は番外編からです・・・)】(1月7日配信)

週末の有料試飲【ニコラ・テスタール ”ルージュ・ラビット” ボジョレー 2011】(2014年9月12日、13日) 

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金額は税込価格(含消費税8%)です。クール代は送料とは別途ご請求になります。

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