カルトの帝王「ハーラン・エステート」。オーナーのビル・ハーラン氏の長男で、2代目当主であるウィル・ハーラン氏が来日しました。エステート・ディレクターのドン・ウィーヴァー氏も同行来日しました(ドン・ウィーヴァー氏とは4度目のご対面です)。
2年前ドン・ウィーヴァー氏来日の際に、ハーランの10ヴィンテージを垂直試飲するというディナーに参加しました(ハーラン10ヴィンテージって、そんな凄いディナー世界中どこ探してもございません・・・)。10ヴィンテージは全て奇数年ヴィンテージでした。その時気持ち良く酔った(笑)ドンさんは「次回は偶数年でやろう!」と言ってしまったのです(笑)。ということで、今回偶数年ヴィンテージでの開催となりました(喜)。
【HARLAN ESTATE 10 Vintage Vertical Wine Tasting and Dinner】(2013年2月6日)
奇数年10ヴィンテージ (2013年2月6日) |
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今回は偶数年の10ヴィンテージ、プラス蔵出しの2012年の11ヴィンテージです。1992年(P96)、1994年(P100)、1996年(P97)、1998年(P95)、2000年(P92)、2002年(P100)、2004年(P98)、2006年(P96)、2008年(P96)、2010年(P98)、2012年(P98-100)。3本づつのグループに分けお料理と楽しみました。前回同様シェ・イノ(京橋)さんで開催されました。
クリュッグのグランド・キュヴェNVで乾杯。「ズワイガニのカクテル、コンソメゼリーがけ」が用意されました。「オマール海老とホワイトアスパラガスの取り合わせ」にはドメーヌ・フランソワ・ラヴノーのシャブリ(2011年ヴァイヨン)です。
さて、ハーランの登場です。まずは1992年(P96)、1998年(P95)、2000年(P92)です。「フォアグラのソテー、コンソメでボイルした蕪を添えて」と一緒に。92年綺麗に熟成しています。綺麗に熟成したボルドーのようです(ボルドーより絶対美味い・・・笑)。98年はカリフォルニアのバッドヴィンテージ。ですがハーランはカリフォルニア・カベルネの最高点WA95点を獲得しました。酸が生き生きとしています。まだ熟成可能だと思います。2000年もバッドヴィンテージ。ですが綺麗なフルーツの味わいを持っています。2000年見直しました。
次は1996年(P97)、2006年(P96)、2008年(P96)です。「リ・ド・ヴォーのパネ ペリグーソース」と一緒に。”30年先を見すえて造っている”というハーランですから、やはり2000年代は熟成途中のお休み状態という感じでしょうか。2006年、2008年はボリュームのある果実味が静粛しているという感じです。なかなか本来の姿を現してくれません。1996年は1992年同様綺麗な果実味を持っています。92年よりは少しふくらみあり。90年代美味しです。
さて、パーカー高得点が登場です。1994年(P100)、2010年(P98+)、2012年(暫定P98-100)です。「軽く燻製にした子羊のロースト シェ・イノ風」と一緒に。綺麗に熟成していた1992年、1996年ですが、1994年はやはりちょっと違います。非常に個性的な風味を持っています。これが熟成ポテンシャルの現れでしょうか。ちなみパーカーがハーランに最初に100点を付けたのがこの1994年です。2010年は濃縮した若いフルーツの味わい。アタックがソフトなので、飲めることは飲めますが。そしてグレートヴィンテージの2012年の登場です。2月にボトリングを終えたばかりの蔵出し品です。いや~まだまだフルーツ爆弾状態(笑)。超濃縮還元ジュースです。(バレルから判断するのって改めて難しいなと思いました。)
〆は2002年(P100)と2004年(P98)です。「チーズ盛合わせ(オッソ・イラティ、ゴルゴンゾーラ)」と一緒に。さすがP100です。2002年素晴らしいです。何がではなく、トータルバランスがとにかく素晴らしいです。綺麗です。美しいです。今飲んでも美味しいですが、もちろんさらなる熟成が期待できます。ということで2004年の印象がなくなりました(笑)。もちろん98点の2004年も素晴らしいのですが、現在熟成途中状態ですね。
デザートは「クレーム・オ・フロマージュとパイナップルパッションフルーツの取り合わせ」です。写真撮り忘れです(この頃すでに出来上がってますから・・・笑)。
今回はなんとドンさんのすぐ近くの席でした。ですが見つからないように隠れてました。タイミングを見計らってご挨拶に。「ドンさん、お久しぶりです。またお会いできて嬉しいです。」「おお!元気でしたか?」なんといきなり2人は笑顔でハグしてました(笑)。またまたお嬢さんのお話やジャイアンツのお話で超盛り上がりました(ドンさんは大のジャイアンツ・ファンですから。そしてジャージには愛娘ソフィーさんのサインもあります。ソフィーさんももちろん大のジャイアンツ・ファンです)。
なんとこのディナーを主催した輸入元の社長が私のところにやって来て・・・「積田さん、ハーランの2代目当主がジャイアンツのジャージにサインをしたいって言ってますよ」と・・・マジすか(笑&喜)?
ということでウィルさんにご挨拶。ウィルさんはジャージ見て大笑いしていました。そしてサインする気まんまんで(笑)。もちろんお父様のすぐ横にサインを頂戴しました。シャイな感じですが、しっかりとした気持ちや意志を持つ好青年でした。
またまたお小遣いが3ヶ月分なくなりますが、なかなか体験できない、いやほとんど体験できない素晴らしいディナーなので悔いはありません(嬉涙)。。。
(申し訳ありません、素晴らしいシェ・イノさんのお料理のお写真ピンボケでお出しできません・・・)