2代目当主ヒュー・デイヴィーズ氏が久しぶりに来日しました!(シュラムスバーグ)

カリフォルニアで最初に本格的スパークリングワインを造り出した「シュラムスバーグ」です。2代目当主のヒュー・デイヴィーズ氏が久しぶりに来日しました。2度目のご対面となりました。

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1965年ジャック&ジェイミー・デイヴィーズ夫妻はナパ・ヴァレー北部の古いワイナリーを買い取り、伝統的なシャンパーニュ方式によるスパークリングワインを造り出しました。その古いワイナリーは1862年にドイツ人ジェイコブ・シュラムが立ち上げたワイナリーです。ナパ・ヴァレー最初のワイナリーの1つでした。1965年に誕生したブラン・ド・ブランは商業用のスパークリングワインとして初めてナパ・ヴァレーのシャルドネが使用されました。1967年に誕生したブラン・ド・ノワールはピノ・ノワールを主体に造り上げられました。そのブラン・ド・ブランは1969年のニクソン大統領と周恩来首相の会談でアメリカ最初のワインとしてサーブされました。以後シュラムスバーグのスパークリングワインは、フォード大統領と昭和天皇、レーガン大統領とチャールズ皇太子(とダイアナ妃)など、ワシントン御用達スパークリングとしてアメリカの数々の公式晩餐会でサーブされています。トップキュヴェは創業者の名を冠した J.Schram ジェイ・シュラムです。1987年の葡萄を仕込んだ初のジェイ・シュラムは1992年にリリースされました。

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2代目当主のヒュー・デイヴィーズ氏からワイナリーの成り立ちから現在までのお話がありました。ヒュー・デイヴィーズ氏は UC デイヴィス卒業後フランス(モエ・シャンドン)、オーストラリア(ペタルマ)などで経験を積み、1996年にシュラムスバーグへ戻りました。現在ダイアモンド・マウンテンに有する、レッドウッドの森の中の敷地は228エーカーで、うち自社畑は46エーカーです。シュラムスバーグの現在の生産量は約10万ケースです。スパークリングワインは、基本ステンレスタンクとオーク樽で低温発酵しベースワインを造ります。酸を残したいためマロラクティック発酵は10%程度に抑えます。糖を加え(2~2,5g)、瓶内2次発酵を行い、カーヴで熟成させます。レギュラー・キュヴェで約4年、トップ・キュヴェで約8年の熟成です。厳選したドサージュで仕上げます。カーヴには約300万本のスパークリングワインが眠っているそうです。

シュラムスバーグ7

ヒュー・デイヴィーズのご両親が植樹したシャルドネとピノ・ノワールですが、より高品質なスパークリングワインを造るため、シャルドネとピノ・ノワールは冷涼地の葡萄を使うことにしました。現在ナパ・ヴァレー、そしてソノマ、マリン、メンドシーノから調達しています。1994年にシャルドネとピノ・ノワールの自社畑を、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、マルベック、プティ・ヴェルドに植え替えました。そして赤のスティルワインの生産を始めました。Davies デイヴィーズ・ヴィンヤードの誕生です。2001年がファースト・ヴィンテージです。トップ・キュヴェは父ジャックに敬意を表した、J. Davies の名を付けたカベルネ・ソーヴィニヨンです。現在新3大女性醸造家の1人であるセリア・ウェルチがコンサルタント・ワインメーカーとして参加しています。今年2024年はシュラムスバーグ60回目のハーベストでした。

テイスティングはこちらです。(金額は輸入元税抜き上代価格です。)

シュラムスバーグ5

-  Scharamsberg -

 Blanc de Blancs North Coast 2021
★ブラン・ド・ブラン ノース・コースト 2021 ¥6,700
 Blanc de Blancs North Coast 2018
★ブラン・ド・ブラン ノース・コースト 2018
 J. Schram Blanc North Coast 2015
★ジェイ・シュラム ブラン ノース・コースト 2015
 J. Schram Blanc Late Disgorged 2004
★ジェイ・シュラム ブラン レイト・デゴルジュ 2004 参考品
 Blanc de Noirs North Coast 2020
★ブラン・ド・ノワール ノース・コースト 2020 ¥6,300
 Blanc de Noirs North Coast 2018
★ブラン・ド・ノワール ノース・コースト 2018
 J. Schram Noir North Coast 2014
★ジェイ・シュラム ノワール ノース・コースト 2014 ¥19,500
 Reserve Late Disgorged 2007
★リザーブ レイト・デゴルジュ 2007 参考品

シュラムスバーグ初のスパークリングワインとして誕生したブラン・ド・ブランです。2021年ブラン・ド・ブランは100%シャルドネで、66%ソノマ、31%ナパ、その他レイクとメンドシーノからです。18%の樽発酵ワインがブレンドされました。澱と一緒に約2年の熟成。TA 0,90g/100ml の高い酸度です。2018年ブラン・ド・ブランは100%シャルドネで、69%ナパ、30%ソノマ、その他レイクとメンドシーノからです。16%の樽発酵ワインがブレンドされました。澱と一緒に約2年の熟成。TA 0,88g/100ml の高い酸度です。2021年はドライで爽快な味わい。2018年は少し熟成して複雑味を感じます。

シュラムスバーグ6

シュラムスバーグのフラッグシップワインであるジェイ・シュラムです。2015年ジェイ・シュラム・ブランは58%ソノマ、30%ナパ、その他レイクとメンドシーノからで、84%シャルドネ、16%ピノ・ノワールです。34%の樽発酵ワインがブレンドされました。澱と一緒に約8年の熟成。TA 0,97g/100ml の非常に高い酸度です。2004年ジェイ・シュラム・ブランレイト・デゴルジュは47%ナパ、43%ソノマ、その他レイクとメンドシーノからで、85%シャルドネ、15%ピノ・ノワールです。34%の樽発酵ワインがブレンドされました。澱と一緒に約17年の熟成。TA 0,92g/100ml の非常に高い酸度です。2015年ジェイ・シュラム・ブランは香り豊かでクリーミーなアタックです。2004年ジェイ・シュラム・ブランのレイト・デゴルジュは少しオレンジ色が見えます。まだ果実味もしっかりしていますし複雑味が増しています。トップ・キュヴェの生産量は全体の2~3%ほどとのことです。

J. Schram Blanc
Late Disgorged 2004
シュラムスバーグ11

ブラン・ド・ブランの次に誕生したブラン・ド・ノワールです。2020年ブラン・ド・ノワールは65%ソノマ、17%メンドシーノ、14%マリン、4%ナパからで、90%ピノ・ノワール、10%シャルドネです。僅かなシャルドネが酸を加えます。18%の樽発酵ワインがブレンドされました。澱と一緒に約2年の熟成。TA 0,80g/100ml の高い酸度です。2018年ブラン・ド・ノワールは60%ソノマ、23%メンドシーノ、11%ナパ、4%マリンからで、86%ピノ・ノワール、14%シャルドネです。温暖な年でしたのでシャルドネが多めにブレンドされました。17%の樽発酵ワインがブレンドされました。澱と一緒に約2年の熟成。TA 0,89g/100ml の高い酸度です。ブラン・ド・ノワールの色合いはさほど濃くはありません。香り高く、旨味があり、クリーミーなアタックです。

シュラムスバーグ12

ピノ・ノワール主体のトップ・キュヴェであるジェイ・シュラム・ノワールです。2014年ジェイ・シュラム・ノワールは30%マリン、27%メンドシーノ、26%ソノマ、17%ナパからで、81%ピノ・ノワール、19%シャルドネです。36%の樽発酵ワインがブレンドされました。澱と一緒に約8年の熟成。TA 0,77g/100ml の高い酸度です。このジェイ・シュラム・ノワールという名称は2013年からの名称で、ピノ・ノワール主体のトップ・キュヴェはリザーブという名称が付けられていました。2007年リザーブ・レイト・デゴルジュは41%メンドシーノ、32%ソノマ、21%ナパ、6%マリンからで、76%ピノ・ノワール、24%シャルドネです。40%の樽発酵ワインがブレンドされました。澱と一緒に約8年の熟成。TA 0,74g/100ml の高い酸度です。2014年ジェイ・シュラム・ノワールは旨味ありながらも辛口で、リッチでフルボディです。2007年リザーブ・レイト・デゴルジュはオレンジ色が見えます。カラメルのニュアンス。スパイスのニュアンス。長い余韻が続きます。幸せです(苦笑)。僅か200ケースの生産とのことです。

シュラムスバーグ1

たしかにシャンパーニュとはちょっと違うのですが、そのクオリティーは全く負けておりません。トップ・キュヴェはお気軽に開けられませんが、特別な記念日に開けたいですね。ブラン・ド・ブランやブラン・ド・ノワールはまじ美味ですよ。素敵なお味です。毎日でも飲みたいです。

J. Davies 
Cabernet Sauvignon 
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シュラムスバーグ4
シュラムスバーグ3
シュラムスバーグ2

2013年にヒュー・デイヴィーズ氏が来日した時にサイン頂戴しました。セミナー終了後ご挨拶に。「覚えてますか?2013年にサイン頂戴しました。Go! A’s と書かれましたけど。」とお話すると「そうだっけ。サインはどこ?どこ?」と必死で探すヒューさんでした。いちおうジャイアンツも応援してるよ、とのことです(苦笑)。

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【ヒュー・ディヴィス氏来日!(シュラムスバーグ)】(2013年10月11日)

 

 

 

 

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