ロス・コブ氏来日!(コブ・ワインズ)

ソノマ・コーストで非常に繊細なそして優美な味わいのワインを造り出している「コブ・ワインズ」。ロス・コブ氏が来日しました。

with Mr. Ross Cobb

コブ

1989年に海洋学者であった父親デヴィッド・コブがソノマ・コースト(オクシデンタル地区)にコーストランズ・ヴィンヤードを開拓。その葡萄はウイリアムズ・セリエムのワインに使われ高い評価を得ました。葡萄栽培に興味を持ったロス・コブは UC サンタ・クルーズで土壌化学を学びました。1998年からウイリアムズ・セリエムで修行。その後フラワーズ(2000~2008年)そしてハーシュ(2009~2015年)でワインメーカーを務めました。2001年コーストランズ・ヴィンヤードから130ケースのワインを造り上げました。「コブ・ワインズ」を設立。

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コブの評価は非常に高く・・・。ミシュラン3★で全米 No.1 レストランのあのフレンチ・ランドリーの Highly Recommended に選出される。ブルゴーニュのグランクリュを含む中で、最も優れたピノ・ノワールとしてイギリスの権威あるデキャンター誌から最高の5★を授与される。フランスで最も質の高い樽メーカーであるフランソワ・フレール社主催の品評会で世界のピノ・ノワールのトップ32に選出される。などなどです。アメリカだけでなくヨーロッパでも非常に高い評価を得ています。そしてあの IPOB ではリトライやハーシュと共にまさに横綱格の存在でもありました。

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ロス・コブ氏からワインとその畑について説明がありました。コブのワインは、基本約半分を全房発酵で、新樽(新樽比率は20~50%)で20ヶ月前後の熟成をします。葡萄を低い糖度で収穫することで、低いアルコール度数のワインを造り上げます。クローンよりも土壌やテロワールを重視して、畑や葡萄をセレクトします。収穫は葡萄のアロマを重視して、収穫時(通常は9月の第2週目くらいから)を決めます。

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テイスティングはこちらです。価格は輸入元上代税抜き価格です。

− Cobb Wines −

 Cole Ranch Vineyard Riesling Mendocino County 2022 D95 VI93 WA93
★コール・ランチ・ヴィンヤード リースリング メンドシーノ・カウンティ 2022 ¥8,100 D95 VI93 WA93
 H. Klopp Vineyard Chardonnay Sonoma Coast 2020 JD93
★H.クロップ・ヴィンヤード シャルドネ ソノマ・コースト 2020 ¥13,200 JD93
 Doc’s Ranch Vineyard Joann’s Block Chardonnay Sonoma Coast 2020 JD94
★ドックス・ランチ・ヴィンヤード ジョアンズ・ブロック シャルドネ ソノマ・コースト 2020 ¥16,500 JD94
 Doc’s Ranch Vineyard Pinot Noir Sonoma Coast 2019 D97 WA97 JD96
★ドックス・ランチ・ヴィンヤード ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2019 ¥17,600 D97 WA97 JD96
 Rice-Spivak Vineyard Pinot Noir Sonoma Coast 2021 VI96 WA94
★ライス・ピーヴァック・ヴィンヤード ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2021 ¥18,700 VI96 WA94
 Coastlands Vineyard Pinot Noir Sonoma Coast 2021 WA96 D95
★コーストランズ・ヴィンヤード ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2021 ¥19,700 WA96 D95

シャルドネとピノ・ノワールを主とするコブですが、ロス・コブはリースリングに興味があるようです。コール・ランチ・ヴィンヤードはメンドシーノのアンダーソン・ヴァレーの東に位置する畑です。高い標高にあり、土壌は石灰岩土壌です。ステンレスタンクで低温発酵。古樽で熟成。残糖なし。ほのかなペトロ―ル香。ライムの皮。砕石のニュアンス。重くなく軽やかながらストラクチャーがあります。デキャンタ―が95点を付けました。ちなみに昨年暮れにあのフリーマン・ワイナリーがリースリングを初リリースしたことをお話しましたが、そのリースリングはフリーマン・ワイナリーの向かいに位置する畑で、ロス・コブが管理栽培しています。H. クロップ・ヴィンヤードは、セバストポール・ヒルズに位置する、標高350フィートの8エーカーの畑で、クロップ・ファミリーとロス・コブが共同で栽培しています。クローンは、マウント・エデン、オールド・ウエンテ、ロバート・ヤングです。H. クロップ・ヴィンヤード・シャルドネフレンチオーク(25%新樽)で22ヶ月熟成。ALC12,3%。僅か100ケースの生産です。印象的なシトラスのアロマ。ストーンフルーツのニュアンス。きりっとした酸と心地良いミネラル感を感じます。ドックス・ランチ・ヴィンヤードは、ロス・コブのご近所のシーツ・ファミリーが所有する畑です。9エーカーのうち、8エーカーはピノ・ノワールで、1エーカー(ジョアンダ・ブロック)がシャルドネで、クローンは UCD5 です。ドックス・ランチ・ヴィンヤード・シャルドネ(ジョアンダ・ブロック)はフレンチオーク(20%新樽)で17ヶ月熟成。ALC13,2%。僅か76ケースの生産です。やや熟した柑橘系果実のアロマ。重くはありませんがオイリーなアタックで、凝縮感と気品を感じる味わいです。

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そしてドッグズ・ランチ・ヴィンヤードのピノ・ノワールです。クローンは、スワン、カレラ、ポマール、114です。ドッグズ・ランチ・ヴィンヤード・ピノ・ノワールは40%を全房発酵。フレンチオーク(40%新樽)で22ヶ月熟成。ALC13,9%。530ケースの生産です。ザクロやラズベリージャムのアロマ。シナモンやセージも。アーシーでスパイシーな風味もあり、スムースなアタックのアロマティックな果実味です。ライス・スピーヴァック・ヴィンヤードは、セバストポール・ヒルズの西側に位置する畑で、ラッセル・ライスとヘレン・スピーヴァックが2000年に植樹した畑です。コブはこの畑を2003年から使用しています。クローンは、スワン、667、115です。ライス・スピーヴァック・ヴィンヤード・ピノ・ノワールは50%を全房発酵。フレンチオーク(30%新樽)で22ヶ月熟成。ALC13,8%。375ケースの生産です。レッドチェリーやブラッドオレンジのアロマ。アーシーな風味も。細やかでチョーキーな質感。アーシーで長くスパイシーな風味は、この土地の土壌が火山灰の層におおわれていることに由来するとか。そして最後に1989年に入植したコーストランズ・ヴィンヤードです。太平洋から僅か3マイルの、標高1,150フィートに位置し、標高が高いですが有機物を多く含む海洋性土壌の特徴を持ちます。ここはルシアン・リヴァー・ヴァレーの南西に位置し、新 AVA のウエスト・ソノマ・コーストのエリアにギリギリ入っていませんが、ウエスト・ソノマ・コーストの特徴を持つ畑と言えます。4エーカーの植樹から始まり、現在は14エーカーの広さを持ちます。クローンはフィールド・ブレンドです。開拓当時 UC デイヴィスはディジョン・クローンの提供をしておらず、独自の根株にヘリテージ・クローンを植樹しました。このピノ・ノワールにはオールド・ファーという特別の区画の葡萄も使用。コーストランズ・ヴィンヤード・ピノ・ノワールはは40%を全房発酵。フレンチオーク(30%新樽)で22ヶ月熟成。ALC13,5%。775ケースの生産です。レッドベリーやブラッドオレンジのアロマ。ミントの風味も。重くはありませんがふくよかな果実味です。そして存在感のあるタンニンがあります。長期の熟成が期待されます。

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セミナー終了後ご挨拶に。2年振りのご対面です。サインは2023年2月に開催された、カリフォルニアワイン協会の West Sonoma Coast のイベントで頂戴しております。「ご無沙汰です。覚えていますか?」とジャージをお見せすると「もちろん!」と笑顔でお答えになりました。仕事で旅が続いていてお疲れのようでしたが、ジャージを見たら元気になったようです(苦笑)。今日も合言葉は Go! Cobb and Go! Giants でございました(再苦笑)。

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サイン

サインは、中央のジョン・ウイリアムズ背番号ゼロゼロの左のゼロのすぐ下です。右下には、ウエスト・ソノマ・コースト仲間のフリーマン・ヴィンヤーズのアキコさんやペイ・ヴィンヤーズのヴァネッサ・ウォンさんのサインがございます。

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【訳ありでちょっと中断しておりましたが、こちらも日本市場に復活です・・・】(2024年2月16日)

【 California Wines ALIVE Tasting 2023 】(2023年2月28日)

 

 

 

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