ナパ・ヴァレー選り抜きの最高級の畑から葡萄を調達できる強力なコネクションと信頼で、極上のワインを造り出している「トアー・ケンワード・ファミリー・ワインズ Tor Kenward Family Wines 」。オーナーのトアー・ケンワード氏が初来日しました。本日輸入元主催のセミナーに参加してきました。

トアー・ケンワードは１９７０年代にカリフォルニア南部でジャズクラブを経営していました。店のワインを探しにナパやソノマを訪れるうちにワインに魅了され、ワイン業界へと進みました。２７年間あのべリンジャー・ヴィンヤーズでワイン造りやマーケティングに携わり（最終的には副社長を務めました）、同社のリザーブと単一畑の名声を確立することに多大な貢献をしました。

２００１年べリンジャーを退社すると、妻スーザンと単一畑のカベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネのスモールロットに特化した「トアー・ケンワード・ファミリー・ワインズ」を創立しました。彼の理念はシンプルで、「私が信頼し尊敬する栽培家の最高の畑、最高の区画からの葡萄でワインを造る」ということです。彼を取り巻く人物は凄い方ばかりです。ナパのトップ・ヴィンヤード・マネージャーのデヴィッド・エイブリュー、ナパ・カーネロスのグランクリュ畑のオーナーのリー・ハドソン、キング・オブ・カベルネと言われるケイマスのオーナーのチャック・ワグナー、今世界最高峰のカベルネ・プロデューサーの１人であるトーマス・ブラウン、そしてべリンジャー時代に多くのことを学んだ師匠であるエド・スブラジアなどです。この強力なコネクションとワイン業界での長い経験があるがゆえに、トアー・ケンワードの素晴らしいワインが誕生します。

葡萄は畑とワイナリーの両方で手作業で選果され、１次２次とも天然酵母で発酵。フランス産の２２５Ｌの樽で熟成後、人工的な清澄をせずフィルターをかけず瓶詰めされます。ワインメーカーはドイツ生まれのジェフ・エイムス（２００３年から）。彼はヨーロッパでの長いワイン業界での経験を持ち、オレゴンで修業後カリフォルニアに来ました。トーマス・ブラウンに師事し、シュレイダー、アウトポストでアシスタント・ワインメーカーを務めました。

テイスティングはこちらです・・・（価格は輸入元定価です・・・）

　TOR Kenward Durell Vineyard Chardonnay Sonoma Valley
★トアー・ケンワード　デュレル　シャルドネ　ソノマ・ヴァレー　２０１３　￥１３，０００　ＷＡ９１－９３
　TOR Kenward Hudson Vineyard Chardonnay Carneros
★トアー・ケンワード　ハドソン　シャルドネ　カーネロス　２０１３　￥１３，０００　ＷＡ９０－９２
　TOR Kenward Cabernet Sauvignon Napa Valley
★トアー・ケンワード　カベルネ・ソーヴィニヨン　ナパ　２０１２　￥１６，０００
　TOR Kenward To-Kalon Vineyard Cabernet Sauvignon Oakville Napa Valley
★トアー・ケンワード　トゥ・カロン　カベルネ・ソーヴィニヨン　オークヴィル　ナパ　２００５　ＷＡ９６　蔵出し参考品

キスラーでも有名なデュレル・ヴィンヤードのシャルドネは、白い花、濡れた石の香り、ヘーゼルナッツ、ブリオッシュの風味を持つ、凝縮したリッチな果実の味わいです。ナパ・カーネロスのグランクリュ畑、ハドソン・ヴィンヤードのシャルドネは、タンジェリン・オレンジの香り、柔らかいクリームやレモン・オイルの風味を持つ、上品で濃縮した果実の味わいです。共に生産量は３００ケースほどです。ナパ・ヴァレーの個性的な４つの畑の葡萄をブレンドした、ナパ・ヴァレー・カベルネは、マルチ・ヴィンヤード・ワインですが、トップ・キュヴェに負けないクオリティを持ちます。すべての要素がバランス良くまとまり、ブラックベリー、チェリー、甘やかなバニラの味わいがあります。ナパ・ヴァレー最上の畑、オークヴィルのトゥ・カロン・ヴィンヤードのカベルネは限られた生産者だけに生産が許されるワインです。オークに溶け込んだ綺麗な果実味はシームレスで、素晴らしいハーモニーを奏でているワインです。この２００５年はすでにワイナリーではソールドアウトで、このセミナーのために庫出しされた貴重なワインです。トアー・ケンワードのワインはいわゆるカルトと呼ばれるワインではありません。素晴らしい個々の畑の個性を見事に表現した、美味い旨いフィネスを持ったワインです。

※上記以外で日本入荷してるワインは、キュヴェ・トルチャーナ・シャルドネ（￥１５，０００）、ロック・シラー（￥９，０００）、マスト・カベルネ（￥１８，０００）、シマロッサ・カベルネ（￥２５，０００）、トゥ・カロン・カベルネ（￥３０，０００）です。

セミナー後直帰したかったので、セミナー前にご挨拶。ジャージのリー・ハドソン、チャック・ワグナー、エド・スブラジア、ポール・ホッブスら親友のサインを見て、「このジャージにサインできて光栄だよ」と何度も言ってくださいました（嬉涙）。ちなみにトアーさんはサンフランシスコにお住いのようで、もちろんジャイアンツのファンです。トゥ・カロン・ヴィンヤードのオーナー、アンディ・ベクストファーとは４９ers の試合を見に行くそうです。

トアーさんと・・・

Go Giants! と書いてくださいました（笑）

サインは、師匠エド・スブラジア氏と親友ロジャー・ハリソン氏のそばに頂戴しました・・・