「オー・ボン・クリマ」「タリー」「デュモル」 来日セミナー

ジム・クレンデネン氏(オー・ボン・クリマ Au Bon Climat )、ブライアン・タリー氏(タリー Tally )、トム・ピルズベリー氏(デュモル取締役 DuMOL )が来日。本日この3社を取り扱う輸入元主催のセミナーに参加してきました。

アンリ・ジャイエを師と仰ぎ、サンタ・バーバラを“カリフォルニアのコート・ドール”と言わしめた「オー・ボン・クリマ」のジム・クレンデネン氏。カリフォルニアでブルゴーニュ・スタイルのワインを造り上げた先駆者です。1989年、1990年にはロバート・パーカーから世界のベストワイナリーに選ばれました。ジム・クレンデネン自身のファミリーネームを冠した「クレンデネン・ファミリー」というブランドも所有しています。

セントラル・コースト、サン・ルイ・オビスポで極上のシャルドネ、ピノ・ノワールを生産している「タリー」です。シャルドネ、ピノ・ノワールの両品種でパーカー5つ星★★★★★を獲得している生産者です(両品種で5つ星を獲得しているのは全米約2,500社で9社のみ)。かの有名なパリ・テイスティング30周年を記念して行われた第3回米仏ブラインド対決において、タリーのローズマリーズ・シャルドネが米部門で優勝、米仏総合順位としても第2位に選ばれました。

設立は比較的若いですが、すでにカルトワインと評価され、アメリカでも入手困難なワインの1つとなっているソノマ、ルシアン・リヴァー・ヴァレーの「デュモル」です。ロバート・パーカーはデュモルを“私の愛するワイナリーの1つ”と評しています。2010年エステート・シャルドネは、初ヴィンテージながらワイン・アドヴォケイト誌#210にてワイナリー歴代最高得点の98点を獲得。これはソノマ史上としても歴代6社目の快挙です。

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本日のテーマは「カリフォルニアのシャルドネとピノ・ノワールの多様性と生産者の魅力」です。カリフォルニアのシャルドネの生産量は品種全体の18、5%(2012年)を占め、トップです。次にカベルネ・ソーヴィニヨン、そしてジンファンデル、メルロー、ピノ・ノワールです。カリフォルニアにおけるシャルドネの生産地の内訳は、オー・ボン・クリマのサンタ・バーバラが6,5%、タリーのサン・ルイ・オビスポが3%、デュモルのソノマが16%です(2012年)。アメリカのピノ・ノワールの生産量は、世界ではフランスに次いで第2位。フランスとアメリカで世界の50%を超えまています(2012年)。カリフォルニアにおけるピノ・ノワールの生産量は、2001年(9.11テロ)以降やや停滞していましたが、映画「サイドウェイズ(2004年)」の影響か(笑)2004年以降ぐんぐん増えています。3人の方から、それぞれの産地のテロワールの特徴やワインメーキングについて説明がありました。

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テイスティングはこちらです・・・(価格は輸入元定価です・・・)

Au Bon Climat TSUBAKI Chardonnay Santa Barbara County 2012
★オー・ボン・クリマ ツバキ シャルドネ 2012 ¥3,150
Clendenen Family The PIP Le Bon Climat Chardonnay 2011
★クレンデネン・ファミリー ザ・ピッピ シャルドネ 2011 ¥3,990
Au Bon Climat TSUBAKI Pinot Noir Santa Barbara County 2012
★オー・ボン・クリマ ツバキ ピノ・ノワール 2012 ¥3,570
Clendenen Family The PIP Le Bon Climat Pinot Noir 2010
★クレンデネン・ファミリー ザ・ピッピ ピノ・ノワール 2010 ¥3,990
Talley Estate Chardonnay Arroyo Grande Valley 2011
★タリー エステート シャルドネ 2011 ¥4,725
Talley Estate Pinot Noir Arroyo Grande Valley 2011
★タリー エステート ピノ・ノワール 2011 ¥5,775
DuMOL Chardonnay Russian River Valley 2010
★デュモル ルシアン・リヴァー・ヴァレー シャルドネ 2010 ¥9,240
DuMOL Pinot Noir Russian River Valley 2010
★デュモル ルシアン・リヴァー・ヴァレー ピノ・ノワール 2010 ¥10,290

オー・ボン・クリマのツバキ・ラベルは、昨年10月にご案内した新シリーズです。ラベルにはコンテンポラリー・アーティストの第一人者である椿昇氏が描いた酵母の精霊が描かれています。シャルドネもピノ・ノワールも綺麗でバランスの良い味わいです。クレンデネン・ファミリーのピッピは自社畑ル・ボン・クリマの若い樹からの葡萄から。シャルドネはオークの風味が強く出ず、柑橘系果実や洋梨の香りがあります。ピノ・ノワールには15%のモンドゥーズが使われています。熟したイチゴやスパイスの風味が特徴的です。タリーはシャルドネ、ピノ・ノワール共に旨味満載の味わいです。熟した果実の風味が特徴的ですが、けっして過熟した風味ではありません。ミネラル感もあり、ほどよい酸が全体を引き締めています。シングル・ヴィンヤードは非常に評価が高いですが、エステートでも十分すぎるくらい楽しめます。デュモルは非常に凝縮感がありながらピュアでクリーンな果実味です。そこにミネラル感や複雑味や力強さが加わってきます。やはり綺麗な酸が全体を引き締めています。私も個人的にデュモル好きですが、さすがデュモルという味わいです。みんなそれぞれ産地のテロワールを見事に表現した素晴らしいワインでした。

セミナー会場の帝国ホテルにギリギリで到着(汗)。廊下を早歩きしてたら、「ハイ!」ってオー・ボン・クリマのジムさんが声かけてくださいました。セミナー終了後試飲会場で。「ジムさん、先週イザベルちゃんとお会いしました。イザベルちゃんからもサイン頂戴しましたよ。」イザベルちゃんのサインサインお見せしたらジムさん大笑いしてました。

そしてタリーのブライアン・タリー氏にご挨拶。初めてお会いしました。凄いシャルドネとピノ・ノワールを造る方ですから気難しい方かなぁと思っていたら、けっこうおもしろい方でした(笑)。例のジャージを取り出してサインをお願いすると、タリーさんは「友達たくさんいるからもちろんサインするよ。」と大笑いしてサインしてくださいました。ジムさんがとなりから「みんなサインしてるから、サインしてやれよ!」って横やり入れてくださいました(笑)。やっとお目にかかれたので後日タリーをご紹介する予定です。

最後にちょこっとデュモルのトム・ピルズベリー氏にもご挨拶。基本的にサイン頂戴するのはオーナーかワインメーカーの方なので、トムさんにはサインおねだりしませんでした(失礼)。

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ブライアンさんと一緒に・・・ CIMG1327
ついでに(笑)ジムさんと・・・ CIMG1328

 

【私パーカー信者ではありませんが・・・ちょっと気になるワインです・・・デュモル、ハーシュ】(1月21日配信)

【この人のワインはやっぱり美味しい・・・日本だけの新シリーズが誕生しました・・・オー・ボン・クリマ】(2013年10月17日配信)

 

 

 

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