いつもお世話になります。
例によって入荷の限られたワインですので、またまた早い者勝ち販売になってしまい申し訳ありません。(2011年10月11日配信)
「 Bottle Dream」 (原題 Bottle Shock) |
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映画「ボトル・ドリーム(Bottle Dream)」ご存じですか?「ボトル・ドリーム」は、1976年伝説のパリ・ブラインドテイスティングで見事優勝を果たし、その後のカリフォルニアワインの跳躍の基礎を築いたシャトー・モンテレーナの成功物語を描いた映画です。原題は「Bottle Shock」です。
「夢は、叶えるためにあるんだよ。」1976年パリ。ワインの本場で行われた試飲会で「田舎者の二流品」と嘲笑われていたアメリカワインが奇跡の大勝利を遂げる。通称”パリ事件”。そこには、無謀と言われ続けた大きな夢を決して諦めなかった男たちのドラマがあった・・・
副題は「カリフォルニアワインの軌跡」です。1976年ワイン商でありワイン評論家のスティーヴン・スパリュアは、フランス、イタリアに続く良質のワインを求め、カリフォルニア、ナパ・ヴァレーを訪れた。そこで出会ったのがシャトー・モンテレーナを経営するジム。彼はヒッピーの息子ボーに手を焼きながらも、最高のシャルドネを造るために日々奮闘していたが、その経営状態は極めて厳しかった。やがてナパ・ワインの魅力に魅せられたスパリュアは、フランスとアメリカの代表ワインを集め、フランスで比較試飲大会を企画するが・・・
圧倒的なクチコミの力で全米大ヒット!★最高に楽しめる!この映画には魔法がかかっているようだ!(ピーター・トラバース、ローリング・ストーンズ誌)★「サイドウェイズ」や「リトル・ミス・サンシャイン」に続く傑作だ!(ピーター・ハモンド、ハリウッド.com)★これは4つ星だ。最高!見逃せないリストに入れるべし!(レックス・リード、ニューヨーク・オブザーバー紙)★情熱と努力が新しい可能性を産む。このスキャンダルからワインの世界が大きく動いた。(田崎真也、ソムリエ)★ワインの歴史を変えた伝説の物語。その衝動と感動は芳醇で深く、かつ美しい。そしてその味わいは胸に刻まれ、素敵な余韻がいつまでも残ります。(石田純一、俳優)
奇跡と感動の実話に基づく、痛快サクセスストーリー!監督:ランドール・ミラー「プロフェッサー」「ビューティフルメモリー」、スティーヴン(試飲会の企画者):アラン・リックマン「ハリー・ポッター」、ジム(シャトー・モンテレーナのオーナー):ビル・プルマン「インディペンデンス・デイ」、ボー(ジムの息子でヒッピー):クリス・パイン「アンストッパブル」、サム(ワイナリーの見習い従業員):レイチェル・テイラー 「トランスフォーマー」
以上配給会社のコメントより・・・
カリフォルニアワインをご存じの方にはなかなか楽しい映画だと思います。カリフォルニアワインの現在の地位を築いた方々の様子がよく分かります(カリフォルニアワインをあまり知らない方も十分楽しめますからご安心ください・・・笑)。ガキの頃(笑)に憧れた懐かしい音楽も素敵です。「ボトル・ドリーム」、機会がありましたら是非ご覧になってみてください。ちなみに私、配給会社の回し者ではございませんので(笑わない)・・・
≪ CHATEAU MONTELENA シャトー・モンテレーナ ≫
1976年伝説のパリ・ブラインドテイスティングにおける白部門(シャルドネ)の優勝者の「シャトー・モンテレーナ」です。ワイナリーの起源は1880年代に遡るという、ナパ・ヴァレーでは古い歴史を持つワイナリーです。
カリフォルニアが葡萄栽培の最適地であると聞いたサンフランシスコの事業家アルフレッド・タブスは1882年ナパ・ヴァレー、カリストガ北部に254エーカーの土地を購入し、葡萄を植えました。そしてフランス生まれの醸造家を雇い、石造りのシャトー(ワイナリー)を建てました。このシャトーは、背後にそびえ立つマウント・セントヘレナから「シャトー・モンテレーナ」と名付けられました。禁酒法によりワイナリーは閉鎖されましたが、タブス・ファミリーは解禁後畑を植え替え、葡萄栽培を再開しました。その後ワイナリーは売りに出され人手に渡りました。
伝説の始まりです・・・
1969年ロサンゼルスの弁護士ジム・バレットがシャトー・モンテレーナを買い取りました。このワイナリーを一躍有名にしたのが1976年のパリ・ブラインドテイスティングです。ここでは簡単なご説明で。
1976年、パリ博の余興として、またアメリカ建国200年を記念して、イギリス人のワイン商であり、アカデミー・デュ・ヴァンの創設者としても有名なスティーヴン・スパリエがフランスワインと自らがカリフォルニアから持ち帰ったカリフォルニアワインをブラインドで評価するというイベントを企画しました。
フランスを代表するワインは、シャトー・ムートン・ロッチルド、シャトー・オー・ブリオン、シャトー・レオヴィル・ラス・カーズなど(以上赤)、ラモネのバタール・モンラッシェ、ルフレーヴのピュリニー・モンラッシェ、ジョセフ・ドルーアンのボーヌ・クロ・デ・ムーシュなど(以上白)。まさにワイン王国フランスを代表するワインばかりです。
審査員は全員フランス人。有名ワイン誌の編集者、AOC委員会の首席審査官、3星レストランのオーナーシェフやシェフソムリエ、シャトーのオーナー、そしてドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティの共同経営者など、当時フランスワイン界に最も精通した方ばかりです。
この方々が選んだワインは・・・
赤ワインで優勝したのは、スタッグス・リープ・ワインセラーズの1973年 SLV カベルネ・ソーヴィニヨンでした(ちなみに2位は1970年のムートン、3位は1970年のオー・ブリオン)。白ワインで優勝したのは、シャトー・モンテレーナの1973年シャルドネです(ちなみに2位はルーロの1973年ムルソー・シャルム、3位はシャローンの1973年シャルドネ)。
当時名も知れぬカリフォルニアワインが勝つなどと予想した者は主催者スティーブン・スパリエも含めてただの1人もいませんでした。またスティーブン・スパリエは多くのメディアに取材に来るように呼び掛けたものの、このイベントに興味を示す者はやはりいませんでした。しかし、ただ1人その場所に居合わせたのがタイム誌のパリ駐在のジョージ・M・テイパーでした。彼が書き上げた「JUDGEMENT OF PARIS (パリの審判)」というタイトルの小さな記事がその後世界中に衝撃を与えました。
シャトー・モンテレーナのシャルドネを造り上げたのは、現在「ガーギッチ・ヒルズ」のオーナーであるマイク・ガーギッチです。彼はクロアチア出身で、ボリュー、ロバート・モンダビでワイン造りを学び、ジム・バレットに誘われてモンテレーナにやって来ました。優勝した1973年のシャルドネは、ナパ・ヴァレーの2つの畑とソノマの畑の葡萄を使用したものでした(ちなみにモンテレーナのシャルドネの初ヴィンテージは1972年です。)
シャルドネは現在でも根強い人気がありますが、フィロキセラの被害を受けることなく樹齢を重ねた葡萄から造られるカベルネ・ソーヴィニヨンも高い評価を受けています(元々モンテレーナはカベルネ造りを目的としてスタートしました)。現在これらのワイン造りを統括するのがジム・バレットの息子で、マスターワインメーカーのボー・バレットです。バレットという名前を聞いてあ!っと思う方もいると思いますが、そうです、”ワイン造りの女神”と言われるハイジ・バレット女史のご主人がボー・バレットです。
シャトー・モンテレーナは久しぶりのご案内になりますが・・・
今回ちょっとレアものが入荷しました!もちろん日本初入荷です!
Chateau Montelena Sauvignon Blanc Napa Valley
★シャトー・モンテレーナ ソーヴィニヨン・ブラン ナパ・ヴァレー 2009 ¥3,675 WA87
日本初入荷のソーヴィニヨン・ブランです!初回入荷は60本のみ!
ワイナリーのテイスティングルームのみで試飲できる限定品です。通常はワイナリーの公式サイトにも記載されない隠れアイテムです。
葡萄はシャルドネ同様ナパ・ヴァレー南部のオーク・ノールから。自社畑ではありませんが、モンテレーナが全てを管理しているため、エステートの葡萄と言っても過言ではありません。冷涼な気候を映すエレガントな味わいに仕上がっています。
ステンレスタンクにて発酵。ステンレスタンクと一部フレンチオーク古樽にて熟成。マロラクティック発酵はしません。
ALC13,8%
輸入元定価¥3,885
モンテレーナのレギュラーラインナップです・・・
Chateau Montelena Riesling Potter Valley
★シャトー・モンテレーナ リースリング ポッター・ヴァレー 2009 ¥3,412 WA87
カリフォルニアで最も品質の高いリースリングの1つです!
葡萄はソノマ北部のメンドシーノ・カウンティ、ポッター・ヴァレーから。この地はこの高貴品種の故郷である北ヨーロッパに近い気候です。古くからオーガニック栽培を行うマックファデン・ヴィンヤードの葡萄は、上品な甘味とピュアでクリアな酸を持ちます。
ステンレスタンクにて発酵。ステンレスタンクと一部フレンチオーク古樽にて熟成。マロラクティック発酵はしません。
ALC13,4%
輸入元定価¥3,675
Chateau Monntelena Chardonnay Napa Valley
★シャトー・モンテレーナ シャルドネ ナパ・ヴァレー 2008 ¥6,825
1976年パリ・ブラインドテイスティング優勝白ワインです!
カリフォルニアを世界に知らしめた、ナパの伝説的シャルドネです!
流行に流されず、当時から一貫してモンテレーナのスタイルを守り徹しています。マロラクティック発酵を行わないシャルドネとしても有名です。「マロラクティックを行わない中のカリフォルニア最古のシャルドネ」とロバート・パーカーもコメントしています。新樽も15%以下に抑え、葡萄本来の味わいを大切にしています。
ステンレスタンクにて発酵。フレンチオーク(11%新樽)にて10ヶ月熟成。マロラクティック発酵なし。
ALC13,7%
輸入元定価¥7,245
※ご紹介した映画「ボトル・ドリーム」に登場しますので、どうぞご覧になりながらお飲みください(笑)・・・
Chateau Montelena Cabernet Sauvignon Napa Valley
★シャトー・モンテレーナ カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー 2007 ¥6,090
決して裏切ることのないクラシカルなナパのカベルネです!
古いモンテレーナを知る方はご存じだと思いますが、1999年まではカリストガ・キュヴェという名称でした。2000年からナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨンに変更。自社畑を含む、複数の畑の葡萄をブレンドしています。コストパフォーマンスに優れた、クラシカルなカベルネです。
91%カベルネ・ソーヴィニヨン、
8%メルロー、1&カベルネ・フラン
フレンチオーク及び東欧産オーク(15%新樽)にて14ヶ月熟成
ALC14,2%
輸入元定価¥6,510
Chateau Montelena Estate Cabernet Sauvignon Napa Valley
★シャトー・モンテレーナ エステート カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー 2006 ¥11,865
シャトー・モンテレーナのフラッグシップ、エステートのカベルネです!
シャルドネのイメージが強いモンテレーナですが、カベルネも非常に評価は高く、ロバート・パーカーもカベルネの5★生産者として高く評価しています。
フィロキセラに耐性のある台木を使用していたため、モンテレーナはフィロキセラの被害を受けませんでした。自根の古樹は今なお樹齢を重ねています。100%自社畑の葡萄を使用。カルトワインとは正反対の、ナパのクラシカルな味わいのカベルネです。
98%カベルネ・ソーヴィニヨン、
2%カベルネ・フラン
フレンチオーク(28%新樽)にて22ヶ月熟成
ALC14,2%
輸入元定価¥12,600
1976年パリ・ブラインドテイスティングで優勝したシャトー・モンテレーナとスタッグス・リープ・ワイン・セラーズのボトルはワシントンのスミソニアン博物館に展示されています。また、カリフォルニア州議会は、このパリ・ブラインドテイスティングの結果を重要な歴史的事実と認定し記録しました。
本日ご紹介のソーヴィニヨン・ブランはワイナリー限定品です。余談ですが、以前シャトー・モンテレーナはセント・ヴィンセントという面白いワインを生産していました。なんとジンファンデルとプリミティーボとサンジョヴェーゼのブレンドです(ジンファンデルとプリミティーボはDNA鑑定の結果同一品種であると判明しました)。美味なワインでした。こんなワインがあるからカリフォルニアワインやめられません(笑)・・・
金額は全て税込価格です。クール代は送料とは別途ご請求になります。
編集後記その1
1976年パリ・ブラインドテイスティングのお話の続きですが・・・
「カリフォルニアワインは果実味が強いため長期熟成には向かない。熟成を経た後にはフランスワインが勝つであろう。」
自らが下した結果に納得のいかないフランス人に対して、10年後の1986年に同じ銘柄で再びブラインドテイスティングが行われました。スティーブン・スパリエは同じ審査員にもう一度審査してもらおうと彼らに呼びかけましたが、再度の結果を恐れたのか、彼らは召集を拒否した方がほとんどでした。
2度目の1986年もカリフォルニアの勝利でした。優勝はクロ・デュ・ヴァルの1972年カベルネ・ソーヴィニョンでした(前回は8位)。クロ・デュ・ヴァルは熟成するカリフォルニアワインを見事に表現しました。そして2006年にパリ・ブラインドテイスティング30周年記念のイベントが行われました。優勝はまたもやカリフォルニアで、リッジの1971年モンテ・ベロ(カベルネ・ソーヴィニヨン)でした。この時審査員のあるフランス人評論家がこう語りました。「カリフォルニアとボルドーの違いはよく分からなかった。そしてこの”カリフォルニアとボルドーの違いを認識できない”という事実に感銘を受けた。」
ちなみに30周年記念イベントは、1位がリッジ、2位がスタッグス・リープ・ワイン・セラーズ、3位がハイツとマヤカマス、5位がクロ・デュ・ヴァルです。なんと5位まで全てカリフォルニアでした。
編集後記その2
2005年春シャトー・モンテレーナのボー・バレット氏が来日しました。輸入元の試飲会に参加するとのことで、仕事ほっぽって出かけました。日本でもすでにモンテレーナの知名度は高いので、ボー・バレット氏のまわりは凄い人で近づくことができません。せっかくの初のご対面でしたが仕方なく遠くから写真を1枚だけ。ところが逆光でボー・バレット氏のお顔は真っ黒でした(涙)。
そんなことより私が気になったのは・・・
「ハイジさんも一緒かな?もしかして近くにいたりした?」
な~んて思ってまわりをキョロキョロ見渡していました(笑)・・・
編集後記その3
2006年秋にスタッグス・リープ・ワイン・セラーズのナショナル・セールスマネージャーであるジョン・コルメイヤー氏が来日しました。お話しましたように、1976年パリ・テイスティングはタイム誌にて「JUDGEMENT OF PARIS (パリの審判)」というタイトルの小さな記事(約2,000字)で紹介され、世界中に衝撃が走りました。ジョン・コルメイヤー氏はその1976年6月に発刊されたタイム誌を持って来ていました。
私「これ、触ってもいいんですか?」
ジョン・コルメイヤー「どうぞ、ご自由に!(大笑)」
ちょっと感動しちゃいました(笑)・・・
この内容は、アドレスを頂戴した方にHP公開前にメールでお送りしています。ゆえにHP公開時にはすでに売切れのワインもございます。【チアーズ!カリフォルニアワイン】は、美味しいカリフォルニアワインをお送りしています。